MBCトップ > 鹿児島イベントカレンダー > 明治維新150周年記念黎明館企画特別展「華麗なる薩摩焼」
※( )内は前売券および20名以上の団体料金。
※前売券は,10月21日から黎明館,山形屋,マルヤガーデンズ,生協コープ各店,アミュプラザ鹿児島,鹿児島県職員生活協同組合,ファミリーマート(イープラス),高木画荘,大谷画材,集景堂等にて販売。
※県内の高校・特別支援学校の高等部の生徒とその引率者については,教育課程等に基づく学習活動として入館する場合は,観覧料は免除になります。(事前の申請が必要です)
※障害者手帳の提示で観覧料が免除になります。(介護者1名免除)
今から420年前、朝鮮半島から渡来した陶工らによって、「薩摩焼」が誕生しました。江戸初期には白薩摩が生み出され、高品質の御用品として 発展を遂げ、幕末には、藩による近代化事業の中で輸出を視野に改良が加えられます。そして明治維新の前年、日本が初めて公式に参加したパリ万博(1867年)で華麗な絵付けの「薩摩錦手」が人気を博し、海外輸出の端緒が開かれました。
薩摩藩の手によって国際デビューを果たした薩摩焼は、明治維新を契機に民需品へと転換、「SATSUMA」の名で世界の需要に応え、「大輸出時代」が創出されました。それらを支えたのは、民間経営の窯元たちでした。
本展覧会では、「国際性」をテーマに国内外の著名な美術館などから薩摩焼の逸品約250点が集結、中でもイギリスやアメリカなど海外4カ国から、万博出品作を中心に約50点が出品され、そのほとんどが国内初公開となります。1867年パリ万博の出品作が初めて展覧会に出品されるほか、エルミタージュ美術館が所蔵する、ロシア皇帝ニコライ2世の「錦手四君子図茶壺形蓋付壺」が約120年ぶりに初めて里帰りします。
世界的需要を実現させた薩摩焼の華麗なる変容と、世界を魅了した華麗なる姿をお楽しみください。
朝鮮出兵という衝突を経て、朝鮮半島から渡来した陶工らによって薩摩の国名を冠する「薩摩焼」が誕生しました。海外の先進技術を移入して始まる薩摩焼の歴史は、国際性に溢れています。彼らの手になる茶道具は、関ヶ原の戦い後、早くも中央政権の人々や茶人たちの評価を得ました。
17世紀初め頃、領内で白色原料が発見されたことにより、「白薩摩」が誕生しました。貴重な白土を用いる白薩摩は藩の御用品となり、格調高い白色陶器へと磨き上げられます。さらに象嵌や鉄絵、色鮮やかな錦手などが生み出され、豊かな装飾品へと発展しました。
幕末、薩摩藩が取り組んだ近代化事業の中で、来るべき海外交易の時代に向けた創意工夫が試みられます。色絵の具やデザインの研究により、明治維新を前に海外を意識した「輸出向けスタイル」と言うべき新たな姿へと大きく変容を遂げていきました。
明治維新の前年、日本が初めて公式に参加したパリ万博(1867年)で、薩摩藩が出品した華麗な「薩摩錦手」が人気を博します。薩摩藩の手で国際デビューを果たした薩摩焼は、海外では「SATSUMA」と称され、明治維新を経て、万博などを通じて販路を拡げ、やがて「大輸出時代」が創出されていきました。
明治時代に入ると、いち早く国際的な評価を受けていた薩摩焼は、外貨獲得のための重要産品に位置づけられます。その結果、国内の多くの産地が生産に参入、京薩摩や横浜薩摩といった「SATSUMA STYLE」の製品が隆盛しました。
鹿児島では廃藩置県を機に、士族による陶器会社が置かれますが、西南戦争等の影響を受けて倒産、これを境に本格的な民間経営の時代を迎えます。明治8年(1875)創業の十二代沈壽官により端緒が開かれ、東郷壽勝、隈元金六、慶田政太郎らが万博出品などを通じて海外輸出に参入しました。
明治24年(1891)、ロシア皇太子ニコライ一行が国賓として来鹿、これを迎えた島津忠義は薩摩焼を贈り、互いに親交を深めました。忠義は、皇帝となったニコライ2世の戴冠式の折にも、十二代沈壽官に特注した、紋章入りの華麗な薩摩焼を贈りました。その記念碑的作品が、今回、初めてロシアを出て鹿児島で公開されます。
※ワークショップのお申込みは099-222-5404(学芸課)まで
【飛行機】
・鹿児島空港より,鹿児島市内行き空港バス「金生町」 下車徒歩10分
【JR】
・「鹿児島中央駅」より,市電・バスを利用
・「鹿児島駅」より 徒歩15分
【市電・バス】
・「市役所前」 下車徒歩5分
【市内巡回観光バス】
・「薩摩義士碑前」 下車すぐ
照国神社大鳥居をくぐって右折し直進〈普通車125台,バス20台〉
※駐車台数には限りがありますので、なるべく公共交通機関をご利用ください。
※御楼門建設工事に伴い,黎明館へは薩摩義士碑前の北門入口及び県立図書館側の駐車場入口よりご入館ください。
主催/明治維新150周年記念 黎明館企画特別展「華麗なる薩摩焼」実行委員会 (鹿児島県歴史資料センタ一黎明館,南日本新聞社,MBC南日本放送)
後援/鹿児島県教育委員会,鹿児島市教育委員会,NHK鹿児島放送局,KTS鹿児島テレビ,KKB鹿児島放送,KYT鹿児島読売テレビ 協力/日本航空