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伝統食材「桜島大根」を守れ!大学生が収穫体験イベント開催[02/23 19:45]

桜島大根の魅力をPRしようと大学生たちが、このほど収穫体験イベントを鹿児島市の桜島で開催しました。取り組みの背景には、地元の伝統食材を守り続けていきたいという危機感がありました。

鹿児島市桜島。畑で子どもたちが収獲しているのは、ギネスブックに世界一重い大根として認定されている伝統食材・桜島大根です。この日、桜島大根の魅力をPRしようと開催された収穫体験イベント。県内各地からおよそ100人が参加し、初めて見た桜島大根の大きさに子どもたちも大興奮でした。
収穫したあとは、桜島大根を使った豚汁やスライスした桜島大根で具を包んだ餃子などが販売され、参加者は採れたての桜島大根に舌鼓を打っていました。

イベントを主催したのは、鹿児島大学の学生グループ「アスノタネ。」です。桜島の農家の手伝いに通っていた鹿児島大学の学生たちを中心に去年2月に結成された「アスノタネ。」。9人のメンバーは、桜島大根の栽培をするだけでなく、これまで、農家への学生ボランティア募集や百貨店などでの野菜の販売活動を行ってきました。
今回、県内に住む人や子ども達に実際に桜島大根の栽培の様子を知ってもらおうと、初めてイベントを主催しました。

このイベントには、すでに若い世代の発想が光る取り組みも。資金力のない大学生たちが活動費調達で注目したのがクラウドファンディングです。
去年の年末、資金を集めるためネットで出資者を募るクラウドファンディングで30万円の資金募集を始めると、わずか2週間で81人が出資してくれることになり目標額を達成しました。
今回のイベントは出資者への返礼品も兼ねており、県内から出資者やイベントを聞きつけた一般の人も参加しました。

(出資者)「活動していく中でどうしても桜島への移動などでお金がかかるという現状も分かったので、それを通じて応援ができるということ。リターン品が体験ができるということが魅力だなと思っていて」

(『アスノタネ。』日置一心共同代表)「人と人が繋がる、お金を寄付してもらうことで色んな人とのつながりができることがクラウドファンディングのメリットだと思っていて。僕たちを応援してくれた人がこうして桜島に足を運んできてくれることが本当にうれしい」

学生たちが桜島大根のPRに取り組む背景には。
(『アスノタネ。』日置一心共同代表)「やっぱり県内でも桜島大根を売っているところや飲食店でも出している場所があまりない。桜島大根という名前は知っていても食べたことがない人がいるのはすごい残念」

地元の伝統食材の知名度が低いため、次の世代へ引き継がれていくことへの不安がありました。不安は、生産農家にも。
(生産農家 村山利清さん)「後継者がいないですからね。だからこういう若い力やイベントをして桜島大根や桜島の魅力を発信していけば、またここに定住して色々やってみようという人も現れるかと思っている」

JAによりますと現在、桜島大根部会に所属する農家は24人、その平均年齢は71歳で、深刻な農家の高齢化と後継者不足に悩まされています。

(『アスノタネ。』日置一心共同代表)「これから桜島大根の栽培が続いていくのか分からない。もっと若い人が農業に参入してきてくれたらうれしい」

『未来を作る笑顔の種をまき続ける』を活動テーマに掲げる「アスノタネ。」今後も集めた資金で桜島大根の加工品を販売やPR、若い世代への桜島大根の周知を図ることにしています。
知識と経験を持つ生産農家と柔軟な発想を持つ若い力がタッグを組み、地元の伝統食材を守る取り組みが動き出しています。


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