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豊の国宇佐市塾 新たな空襲映像を公開[05/15 19:51]

太平洋戦争時の映像を収集し分析している大分の市民グループが、アメリカ軍機が撮影した鹿児島県関係の映像を新たに公開しました。人間爆弾とも呼ばれた特攻兵器「桜花」が攻撃される映像もあります。

映像を公開したのは、アメリカ国立公文書館から太平洋戦争時の映像を入手し、撮影場所や日時の特定などを進めている大分県の市民グループ「豊の国宇佐市塾」です。

鹿児島県関係で新たに公開されたのは、1945年にアメリカ軍機が撮影した当時、鹿屋市にあった串良航空基地や大隅野里駅への空襲など4つです。

映像は1945年の5月22日、十島村の平島沖を航行中に攻撃を受ける輸送艦です。機銃掃射やロケット弾を受け白煙があがっています。輸送艦は前日、佐世保から奄美大島へ物資を運ぶために出港しましたが、アメリカ軍機の攻撃を受け、護衛の船2隻とともに撃沈されました。戦死者の数などは分かっていません。

こちらは終戦の年1945年3月、日本海軍・鹿屋航空基地から飛び立った一式陸上攻撃機が攻撃を受ける様子です。映像をよく見ると、特攻兵器「桜花」が機体に吊り下げられているのが確認できます。

「桜花」は、日本海軍が1944年から開発を進めた1人乗りの特攻兵器で、全長およそ6メートル、機体の重さはおよそ2トン。重量の半分以上は爆弾です。親機から上空で切り離された後、ロケット燃料で加速し敵艦に体当たりする特攻専用機で、脱出装置はありません。ひとたび発進すれば二度と帰ってこられないため「人間爆弾」とも呼ばれました。

映像が撮影された1945年3月21日は、鹿屋基地から桜花特攻隊の最初の出撃が行われた日です。桜花を吊り下げた一式陸上攻撃機18機は、沖縄上空ですべて撃墜され、護衛の戦闘機の搭乗員を含め150人あまりが戦死しました。

桜花は、終戦の年1945年の3月から6月までにあわせて55機が出撃しましたが、敵艦に命中したのは数機で、親機や護衛の戦闘機の搭乗員あわせて430人が戦死しました。

(豊の国宇佐市塾 織田祐輔さん)「平成は戦争がなく平和に終わった。国民の7割以上は戦後生まれで戦争を知らない。(映像を見て)戦争という歴史を忘れないことで平和な時代をつなげていければいい」

豊の国宇佐市塾では、今後も戦争に関する映像の収集や公開を進めていくとしています。

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