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アジアから注目 鹿児島の「高齢者介護」[12/07 19:42]

中国大陸と朝鮮半島の間にある黄海周辺の日中韓3か国の経済交流を深めようと、先月29日と30日の2日間、鹿児島市で「環黄海経済・技術交流会議」が開催されました。
会議は九州の経済界でつくる九州経済連合会などが主催したもので、鹿児島での開催は初めてです。
3か国持ち回りで毎年開催されていて、今回は日・中・韓の政府や産業界からおよそ270人が参加しました。

サービスや技術の交流の中でも、特に各国の関心が高かったテーマは、3か国共通の課題といえる、高齢化と介護です。
鹿児島からは、介護老人福祉施設を運営する社会福祉法人野の花会が講演し、「介護人材不足が深刻化。限られた人材をいかに有効活用できるか、業務の効率化を目指したい」と、日本の介護施設の現状などを説明しました。

今回の会議には、鹿児島との経済交流を進めている中国東北部、大連市の行政関係者も出席しました。
人口およそ14億人の中国。65歳以上の高齢者の数は現在、およそ1億5000万人ですが、高齢化がピークを迎える2055年には2倍以上の4億人に達するとされています。
人口およそ700万人の大連市でも現在、全体の2割にあたる140万人が高齢者で、今後も増え続けると予測されています。

会議の翌日、大連市をはじめとする中国からの参加者は、会議で講演していた社会福祉法人野の花会が運営する鹿児島市の介護老人福祉施設を視察に訪れました。
実はこの施設、職員の負担を軽減する介護支援ロボットを導入するなど、先進的な取り組みが注目され、今年に入り中国や韓国などから100人以上が視察に訪れています。

参加者たちは、介護支援ロボットやAI=人工知能を搭載した会話ロボット、また県内では珍しいというプライバシーや自立を重視したトイレ付きの個室など、高齢者が楽しく快適に過ごすための取り組みも興味深そうに見学していました。

介護ビジネスを今後の成長分野として期待する大連市の参加者は、「スタッフのきめ細かいサービスや思いやりを感じた。特に介護支援ロボットの導入はとても参考になった」と、鹿児島の介護施設から学ぶべき点が多いと話していました。

中国や韓国でも課題となっている高齢化と介護。アジアとつながりを持ち、地理的にも近い鹿児島での取り組みはこれからますます注目されそうです。

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