実家ん朝味噌汁ん匂い脳が目覚ん
また来っち実家ん空家い鍵ぐ掛けっ
我が実家い 別々ち帰省っ 両親あ心配
実家て帰っ 愚痴を吐っ出っ 生っ上がっ
喜寿超せば 実家ん友達ずい 凄い減っ
久しか振い実家が膨れた三箇日
実家帰い鋤焼く準備た親愛情
実家て帰っ 大の字なった 花嫁御
米と野菜 女房が帰れば 実家あ空
娘が帰省っ 実家ん菜園な 空れなけっ
料理やせじ実家で食ちゃ寝ん良か正月
実家て帰っ桜島が見えたや安堵しっ
浜育っ 年中実家かあ 来い鮮魚
山太郎ん味じゅ 思め出っ帰い 実家ん川
釣や要らん 言たが足らんじ 恥ねこっ
駆け落の娘も出産な実家て帰っ
届じた荷あ実家ん匂をば連立っ来っ
実家ん柿 く取い人も居らじ 鳥が食っ
実家て帰っ 婆様め門松つ 作っやっ
過疎地でん 実家あ別荘ち 今日も帰っ
愚痴つ詰めたカバンが重っか実家帰い
夫婦じゃいが実家で別々ち伸べた羽根
実家ん味ず 仕込まれっ来た 良か嫁御
子ん背丈け 実家ん柱い 刻ん込ん
こいじゃっち 膝をば叩てた 実家ん料理
喋くいち知たじ有い限け語っ後悔
逝た女房い厳しゅ言た事つ今悔やん
ごめんねち 一言が友人し 出らじ後悔
釣銭な 要らんち言放た 後悔ん見栄
酷で被害 台風い後悔ん 鈍り備え
調子をば合えた悪口い凄ぜ後悔
仲立の話す鵜呑んで一生後悔
障っ言て 飲ませじ逝たっ 後悔をしっ
一押しが 足らんじ悔やん 娶れ損ね
後悔ん山 一一が 俺ゆ作っ
数多んね後悔を溜め込だ胴回い
返納が遅れた大事故け後悔も後悔
逝た母親ん 味ずば習るわじ 凄ぜ後悔
混浴ち 行たや足湯で がくっ来っ
度が過ぎっ ごめん言きらじ 一生後悔
大虎れなっ友達が減い度し後悔をしっ
一言で絶交いなって後悔をしっ
葡萄狩い 数多んね取っ レジで後悔
乾杯ゆち 依頼だが後悔ん 長げ挨拶
後悔をした 茶髪の嫁い 世話いなっ
欲く出せっ競ろた通帳いな穴が空っ
欲のため真が見えんじまぐれ道
儲け話しゃ うっ捨た言爺ん 腹は欲
境界ん土手 両方欲じゃろ 細けなっ
まだ生きい 親父す越えたや 欲が出っ
産声あ生ぎっ意欲で天ぬ突っ
婆ん形見欲で貰ろちょっ虫し食せっ
取い留めた 命ち遺書どま ひっ破っ
百歳きもなっ パンと張っちょい 欲の皮
欲きょ出たや そいから株が 下がい出っ
初孫い爺婆も生きっ欲く貰ろっ
儲け話し乗っ欲な爺がまた嵌っ
褒めた後て 欲を言えばち 課長ん欲
遺産分け 欲と欲とが 啀ん合っ
欲な身体 彼も此いもち 飲んサプリ
乳児ん欲が吸ながあ乳房を握っちょっ
二千万貯まっ豪勢い生きい欲
容姿の良か 分限者しぇ嫁こち 娘ん欲
値引たうえ 添えち管巻ん 欲な婆
不精な爺い 欲がカードを 作らせっ
厳し女房け精一杯下知つ食っ農業仕事
後悔あ無か精一杯投げたち甲子園
検診で 精一杯痩すっち 医者しぇな言っ
粗大塵 精一杯溜め込だ 爺の骨董
精一杯取い 小兵け力士い 沸っ拍手
五輪迄や精一杯生きろち病院通え
子ん試合周囲で精一杯叫っ母親
ボランティア 精一杯ん汗い 御礼を言っ
子も育えっ 精一杯な繰いで 家も建てっ
駄洒落をば 精一杯笑るちょい 可哀想し部下
婆が病ん爺さんが精一杯料理い精出っ
病臥い母親感謝ち精一杯手を握っ
習る方で 精一杯働れた 農業仕事
結婚式い 精一杯工面で 牛も売っ
髪も薄しが 沢山し学の 生字引
震るた手で精一杯書たたろ見舞ん御礼
詐欺奴が精一杯考ぐい新け手口
出来た嫁 子よっか精一杯 親を看っ
爺が軍歌 精一杯な声で 張い上げっ
兄ん後ゆ 精一杯付て行っ ランドセル
百歳の爺が精一杯生きたち笑る遺影
子分限者精一杯叫れちょい朝支度
貧乏所帯 此いが精一杯ち 飯と汁
張い上げっ 精一杯歌とたて 鐘一つ
水溜まゆ 精一杯跳だとに 踏ん外じっ